電池は、電解液に浸された陽極と陰極の電極で構成されている。電池の各電極を電解液に接触させると、一定の電極電位が発生する。電極間の電位差によって電流が流れ、接続された電子機器に電力が供給される。電池では、電気エネルギーは潜在的に利用可能な「化学エネルギー」として間接的に蓄積され、電気化学的に反応する物質の酸化と還元によって電極と電解液の間で電荷の移動が起こるファラデー的プロセスを通じて利用することができる。すべての電荷移動プロセスは、ファラデーの電気分解の法則に支配されており、電極と電解質の界面における化学変化の量は、界面を流れる電流に比例する。
スーパーキャパシタとは、電気二重層キャパシタ(EDLC)、電気化学キャパシタ、電気化学スーパーキャパシタ、ウルトラキャパシタなどの総称である。スーパーキャパシタは電解液も活用するが、主に電気的な「二重層」を実現するもので、ヘルムホルツ層によってのみ隔てられた電極表面に、反対に分極したイオンが吸着する。この分子誘電体は、
静電的に電荷を蓄えることで、コンデンサーを模倣している。これら2つのストレージ技術の内部構造におけるこの基本的な違いは、性能における重要な機能的差異につながる。
このホワイトペーパーでは、スーパーキャパシタとバッテリーの構造、仕様、機能、用途における主な違いについて概説している。
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2022年1月6日

